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キルギス人の宗教と文化について

キルギス人の宗教と文化について


 キルギスは一般的にはイスラム教国家だと言われている。国民の75%はイスラム教徒だという統計もある。事実、政治においても、祝祭日においてもイスラム色の強い行事は多い。イスラムの新年であるノールズは、キルギスの最も大きな祭りのひとつである。かなり地方の村でも、中心部にはモスクが建てられているのを目にすることができる。ただし、これらの事実から、キルギスに対する理解をイスラム教という切り口だけで行おうとすることは過ちである。

 まず、彼らのほとんどがイスラムの教義に厳密ではない。飲酒をしないキルギス人は少数だし、モスク以外で定時のお祈りをしている人を見かけることはほぼない。女性の地位も高く、服装はおおらかで、露出度は日本よりも高いと言える。(ただ、地方部では既婚女性が頭にスカーフを巻く習慣は残っている。)歴史的に見ても、キルギスにイスラム教が訪れてからそれほど長い時間は経過していないし、ソ連時代の70年間は宗教が禁止されていた。そのこともあって、現在キルギスでイスラム教を強く信仰しているのは、若い世代の方が多い。

 キルギスの文化の中にはイスラム的なものよりもむしろ、遊牧民族的なものやアニミズム的な古代信仰の要素が強い。遊牧民的なものだと、羊やナンやチャイを神聖なものと考える部分や、葬式や祭りなどの大切な行事には(遊牧民の家である)ユルタを使用する風習がある。土着のものだと、樹木の葉のお香でお祓いをするなどの呪術的なものへの信仰や、自然崇拝といった要素も存在する。

 また、20世紀のほとんどにわたって文化的にも社会的にも強い影響を与えていたのがロシアだ。特に社会システムに関しては、ロシアの影響が強い。女性の社会進出が進んでいて、地位がそれほど低くないのも、ソ連時代の名残と言える。キルギス人の人生にとって最も重要なイベントが“トイ”(キルギス式パーティ)であるが、その方式も一人ずつ祝辞を述べながらウォッカを飲むというロシア式で行われる。

 様々な文化に影響を受けてきたキルギス文化だが、キルギス人自身もどれがイスラム的な要素で、どれがキルギス古来の要素なのかは切り分けることをせず、混同してしまっている。ちょうど日本が、土着の神道と外来の仏教を混ぜこぜにしたことと似ている。ただ、日本の様に長い歴史に晒されていないため、それぞれの要素が芯を残しながら時には矛盾や対立を孕みながら併存している。キルギスの文化を理解する上では、イスラム教国だからといった捉え方をするのではなく、イスラム的な要素、遊牧民的な土着の要素、ロシアから受けた影響の3つをバランスよく考えることが重要である。



祈り キルギス写真日記



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2011~13年にキルギスに滞在していました。今はほとんど更新していませんが、当時のキルギスの様子が伝わればと思います。


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